低SES世帯の子どもにおける非認知能力育成の試み -豊かな“ことば”の育みに着目して-

わが国において未だ十分な研究の蓄積がない、経済的に恵まれない世帯の子どもの語彙や言葉の特徴をとらえ、どのような支援を必要としているのか、半構造化インタビューならびに質問紙調査をとおして探索的検討を行った。結果として、幼児期においてすでに語彙をはじめとした言葉の不利が確認され、同様の状態が青年期に至るまで継続しているケースが少なくないことが示唆された。また子どもを取り巻く環境には、子どもが多様な言葉に触れたり使用する機会が乏しい様子も示された。言葉の力は、学力に象徴される認知能力だけでなく、非認知能力の育成にも密接に関連しており、言葉の力を支える取り組みを含めた具体的な支援のあり方について検討した。

研究担当者:鹿児島県立短期大学 准教授 飯田都

研究期間:2022年4月1日~2025年9月30日

研究についてのお問い合わせ先:iida@k-kentan.ac.jp